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表だけで人を判断しなければ、奥まで見えてくるよ

今、私が通っている職場の『チルドレンズセンター』は、女の園です。

私が担当している自閉症児に、
週に2回トレーニングに来る人が唯一の男性。
なので、やはり陰で人の噂をしたりとか、そんなこともあるみたいです。

私はカジュアルのポジションなので、
あまりそういうオフィス・ポリティックスには関与しないけど、
同じクラスにちょっと苦手…、と思った幼稚園教諭が一人いました。

彼女は何事にも杓子定規過ぎて、
かなり融通がきかないタイプの人でした。
そして、ネガティブなことを言うので、私は苦手だったのです。


でも、彼女が病欠で数日休んで出勤した翌朝、
「大丈夫?体調はよくなった?」と声をかけたら、

実は病気ではなかったけど、ペットの猫が急に亡くなって、
ショックでもう何もする気がおきず、本当に落ち込んでいたの。
子供の前でも笑えないと思って、しばらく休んでしまったわ。

でも、誰にも言わないでね、と、打ち明けられました。

彼女は、職場でもあまり仲の良い人がおらず、
人とのつきあいを上手くやっていけるタイプではないようでした。

心を許せるのは、動物と子供たちだけ、と思っていたみたい。


私がはたで見ていても、何となく辛い思いをしているのがわかりました。
そんなことをきっかけに、少しずつ話すようになったのですが、

実は彼女は以前、職場でハラスメントを受けた経験があったのでした。


日本だけでなく、モンスター・ペアレントは
オーストラリアにも存在します。

親から苦情がくると、幼稚園も学校も対応しなくてはいけませんが、
彼女は、口下手でシャイなタイプなので、同僚に濡れ衣を着せられて、
いつも苦情の責任対象になってしまったということでした。

それは、とても辛いことだったでしょう。
チームとして協力し合って働くべき仲間に、責任転嫁されたのだから。

モラハラ(モラルハラスメントした)同僚は、
すでにセンターを辞めてしまったのですが、
あることないこと言われたようで、知らない人や新しい職員は
そんな噂を信じたのか、または、関わりたくなかったのか、
彼女と一線を置く人もいたようでした。


彼女が言い訳をしないのも、いけなかったかもしれませんが、
堂々とではなく、陰で噂をされていることに対して、
わざわざこちらから言えば、白々しく聞こえそうで、
釈明はしなかったとか。


そんな事情も何も知らず、偏見を持たないで入ってきた私が、
たまたま(本当は社交辞令だったけれど)、
心配して声をかけたことが
彼女は本当に嬉しかった、と言っていました。

私も正直に伝えました。

実はあなたのこと、とても杓子定規で
融通がきかない人だという印象を持っていたこと。

でも、何でもルール通りにしなくちゃ気がすまないのは、
過去にそんなことがあって、
それが自分を守るための手だてになるからだったのね。

誤解していてごめんなさい、
と、謝りました。

職場でのハラスメントやマニピュレーションについて、
のぶちゃまのブログで、つい最近話題になったばかりだったので、
私にもすごくタイムリーに、この出来事がやってきました。

いろんな所で、人は誤解を受けたり、小さな悪意に巻き込まれたりします。

だから、人の表面だけをみていると、その人の本質を見失ってしまうこと、
私にとっても、大きな教訓になりました。


私と話ができるから、今では仕事に来るのが楽しくなってきたわ、
と、彼女が言ってくれた時は、
私も嬉しくて、何だか心がとてもあったかくなりました。


こんな小さなことが、誰かを幸せな気持ちにするなんて、
やっぱり、人間って、人と関わって生きていく生きものなんだな、と
あらためて思ったのでした。





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「Candle in the wind」のブログも、キャンドルのエピソード満載です♪
by dewdrop3 | 2011-10-06 18:08 | チルドレンズセンター

シドニーでボディ・マインド・スピリットのバランスのとれた、さとう式的ゆるキラ・ライフ♪


by dewdrop3
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